11月を迎えて紅葉前線も南下し、標高もだいぶ下げてきました。
いまは標高1,000m以下で見頃を迎えている場所が多いですね。
10月後半から天気も安定し週末も天気に恵まれることが多くなってきました。
さて、紅葉登山に行きますか!!
この時期に良さそうなお山はどこかな?
おっ、良さげなお山がありました!
そのお山は月居山!!
茨城県北トレイルにも含まれている、知る人ぞ知る紅葉の名所です。
噂通りの素晴らしい紅葉でしたよ!!
月居山、鍋転山の基本情報
月居山(つきおれやま)は茨城県にある標高404mのお山です。
町営駐車場から近い見返橋の登山口や生瀬登山口から登る人が多いのではないでしょうか。
また、最近は生瀬富士と一緒に登る方が多いですね。
月居山の南側にある鍋転山(なべころがしやま)は標高422mです。
月居山と一緒に縦走する方が多いでしょうか。また、月居トンネルからのルートが最短なので、こちらから登る人も多いと思います。
どちらの山も紅葉は素晴らしいです。
登山口へのアクセス方法、駐車場、トイレ
見返橋の近くには無料の町営駐車場が2か所あります。駐車場にはトイレもあります。
JR袋田駅から袋田の滝方面へ路線バスが運行されているので、公共交通機関を利用しても登山可能です。
その際はJRの運行ダイヤや路線バスの時刻表は必ず確認してください。
町営第一駐車場です。
今回利用した際は、朝6時時点で7割ほどの駐車でした。紅葉の時期は早い時間に満車になるのでご注意。
また、袋田の滝周辺には有料駐車場もたくさんあるので駐車場には困らないと思います。

駐車場にあるトイレ。24時間利用可能です。

ルート上の山小屋、トイレ
各登山口から月居山へ至るルート上には山小屋や水場はありません。
入山する前にトイレは済ませて、行動中に必要な水分や食料は携行してください。
月居山、鍋転山に行ってきました!!
山のぼりした日
2022年11月 6日(日)
コースタイム
町営第一駐車場(07:05)・・・滝本登山口(07:18)・・・かずま(08:13)・・・滝のぞき(08:32)・・・渡渉点(09:05)・・・月居観音堂(09:56)・・・月居山(10:09)・・・鍋転山(11:00)・・・第二展望台(11:19)・・・水根(13:15)・・・生瀬滝(13:55)・・・町営第一駐車場(14:38)
GPSトラッキング
最高点の標高: 455 m
最低点の標高: 102 m
累積標高(上り): 977 m
累積標高(下り): -977 m
総所要時間: 07:33:27
山のぼり開始
難路な「滝本ルート」
今回は袋田の滝を上から眺めて、そのあとに月居山と鍋転山を縦走して、生瀬滝、袋田の滝を経由して駐車場に戻ってくるという満腹ルートを歩きます。
袋田の滝を見下ろす「滝のぞき」に至る最短ルートが「滝本ルート」なのですが、この道がヤバかったです。この時は何も知りませんでした・・・

生瀬富士から続く稜線の色づきも良い感じですね。
「滝本ルート」を使ってあの稜線まで一気に登りますよ!!

滝本ルートは、袋田の滝の手前にある「滝美館」の看板がある道を入っていきます。
「滝美館」に向かって歩いていく感じですね。

「滝美館」の駐車場の奥に続く道を歩いていくと滝本ルートの取付きに出合います。
取付き点にはピンクテープがあるので、これを目印にしてください。

いきなり砂防堤の上を歩かされます。
左側は山側なので高さは感じませんが右側は4m~5mほどの高さがあります。
バランスを崩さないように慎重に。
心配な方は砂防堤の上ではなく左側の山側の斜面を歩いたほうが良いです。

滝本ルートの下部から上部に至る道でトラロープが張られている箇所が多いですね。
急斜面が続きますので慎重に。


急斜面をやり過ごすと、「あれ?行き止まり!?」と感じる場所に出合います。
正面にピンクテープがありますが、右側の岩方向へ進んでください。
正面奥には道がありません。踏み跡多数なので迷いやすいです。
必ず地図等で自身の居場所を確認してから進んでください。

岩稜を登り切ると明瞭な登山道に出合います。
この道を進むと稜線に出られます。

陽が高くなってきて樹林帯の中まで届いてきました。
色づいた木々を照らして良い感じですね。


滝本ルートを登り詰めて、稜線上の「かずま」という地点に着きました。
いやー、なかなかハードな道でした。
ここを右へ進んで「滝のぞき」へと向かいます。

~滝本ルートを歩かれる方へ~
このルートは距離は短いですがザレた急斜面が続きます。また、一部の箇所で倒木によって道が寸断されているので自力で斜面を高巻きする必要があります。
本来のルート以外にも踏み跡多数な箇所が多く迷いやすいルートです。
このルートを通る際は登りで利用した方が良いです。下山の利用はおすすめできません。
名瀑と紅葉の道
稜線上は歩きやすいですね。一安心できます。
20分ほどで袋田の滝を望める「滝のぞき」に着きます。

稜線上は紅葉が見頃を迎えていました。
ずーっと色づいた道が続くのでなかなか進みません。。。
良い色ですね。



小さなアップダウンを繰り返しながら「滝のぞき」へと向かいます。
この道は2回目ですが、やっぱり気持ち良く歩ける道ですね。

「滝のぞき」に着きました。
眼下を見下ろすと・・・

「袋田の滝」が望めます。
上から見下ろす滝というのも良いものです。周りの木々の色づきも良い感じ。

茨城県北トレイルの紅葉は初めてなのですが想像以上でビックリです。
登山道がずーっと色づいていますからね。
これはリピート確定です!!



木々の色づきを楽しみながら30分ほど歩いたでしょうか。
渡渉点まで下りてきました。
カウンターがおさめられている箱の側面に問題が掲載されていました。
正解はどれでしょう?


奥の建物に向かって渡っていきます。
この日は水量が少なかったので問題なく渡れました。
雨が降った後だと水量が増えるので注意が必要です。

この沢の流れは生瀬滝を経て袋田の滝へと流れていきます。
この渓谷の色づきも見事でした。

紅葉の名所・月居山へ
さて、渡渉を終え、これから月居山へ向かいます。
この登山口から山頂までは60分ほどですかね。
今日のルートは鍋転山に登った後に再びこの登山口に戻ってきます。

月居山の道も見事な紅葉が迎えてくれます。
この時期は通常のコースタイムよりもゆとりを持った計画で、ゆっくり歩いていきましょう。



登山口から10分ほどで袋田の滝方面との分岐点に出合います。
今は月居山へ向かいますが、鍋転山に登った後は袋田の滝方面に下りていきます。

分岐点を過ぎると石段の道になります。
この辺りも色づきが見事ですね!!
周りの景色に見惚れていると階段を踏み外しますよ。


途中、生瀬富士方面が大きく望める場所があります。
斜面の色づきが良いですね。いやー、ずっと眺めてられます。

生瀬富士の左側を望むと北側の遠望が効きます。
右は高原山でしょうか。左は女峰山と男体山ですかね。

この辺りは黄金色の道。
どんどん進んでいきますよ!!

石段が続きます。
紅葉を楽しみながらなので、今日はそんなに苦になりません。

こんな景色が見れれば、石段ごとき大したことありません。
マジで疲れが飛びますよ。
良い時期に訪れることができました!!

月居山の手前にある「月居観音堂」に着きました。
登山口から50分ほどだったでしょうか。

観音堂へは立ち入ることができなくなっていました。
前回訪れた時は立ち入れたのですが。残念です。

月居観音堂から先は、いろいろな道に分岐します。
明瞭な指導標が建てられているので自身が進む道を確認してください。
今回は月居山へ!!

観音堂から山頂までは10分ぐらいでしょうか。たいした距離はありません。

途中、やや歩き辛い箇所もありますが、登りの時は問題なく通過できると思います。
下りで不安な方は補助でトラロープを使ってください。


月居山に着きました!!標高は403mです。
山頂からの展望はありませんが、この時期は木々の色づきを楽しめますよ!!


展望の鍋転山へ
さて、お次のお山・鍋転山へ向かいます。
月居山からは60分ぐらいです。
月居山の斜面の色づきも見事ですね。

阿武隈山地の山々は、何か秩父の雰囲気に似ている気がします。
カラフルな山々がずーっと続いていました。

いったんコルまで標高を下げます。
所々に急な道があるので慎重に。落ち葉の下に根や岩が隠れています。

「月居トンネル(国道461号)」への道との分岐です。
主稜線からのエスケープルートが多数あるので、自身の力量に合わせたルート設定が可能なので、多くの人に親しまれる道と思います。

コルまで下りてきたので、ここから鍋転山へ向けて登って行きます。
登山道を境にして針葉樹と広葉樹が分かれていました。
何かの「狙い」なんですかね。

「水根」に下りる道との分岐点に出合いました。
指導標には鍋転山との表記はありませんが、「男体山」方面へと進んでください。

コルから鍋転山へ向けての道は緩やかで歩きやすい道です。
歩いていて気持ちの良い道が続きます。

足元にも秋がたくさん。

見上げても秋がたくさんありました!!

またまたエスケープ道との分岐です。
いろいろなルート選択ができるので、飽きのこない山と思います。

山頂直下です。
ここから左上に向かって登って行きます。

鍋転山の山頂に着きました。標高は422mです。
山頂は「第一展望台」と表記されていることもあります。

ベンチも設置されています。
休憩には適していますね。ここからの景色も良いですし。

山頂には三角点があります。ここは三等三角点ですね。

かわいらしい山頂の標。どなたかのお手製ですね。

山頂からは西側の展望が良いです。
ここから10分ほど歩いたところに「第二展望台」があるので、そこでお昼ごはんにします。

鍋転山も紅葉の最盛期を迎えていました。
あまり知られていない山かと思いますが、紅葉は見事ですよ。
人も少ないので紅葉を独占できます。



奥に薄っすらと見えるお山は、右が男鹿山塊ですかね。
中央は高原山、左にちょこっと覗くのは日光の男体山でしょうか。

色づいた木々のトンネルの中を歩く感じです。
月居山から先は1パーティーとすれ違っただけで、静かな山歩きを楽しめました。

鍋転山から10分ほどで第二展望台に着きました。
鍋転山よりもこちらの方が展望が良いので、ぜひここまで歩いてみてください。


いったん山を下ります
第二展望台で昼食を食べ終え、これから「水根」へと下ります。
月居山へ戻っても良いのですが、せっかくなのでぐるっと周回してみようと思います。

月居山から鍋転山の稜線は見事な紅葉でした。
月居山から先は人が少なくなるので静かな紅葉登山にはオススメです。

水根方面との分岐点です。
第二展望台からは5分ぐらいです。

ちょこっとだけ登りますが、その後はずーっと下りです。
ピンクテープや茨城県北トレイルの指導標が建てられているので迷わず歩けます。

こんな感じの道が続きます。
足元は落葉でフカフカ。

登山道を歩いていると、道を塞ぐように木が置かれている場所に出合うことがあります。
これは「この先に行ってはダメ。正しい道じゃないよ。」という印です。
この写真の場合は右方面が正しい道です。
山を歩く際は周囲を見渡して「サイン」を見落とさないようにしましょう。

しばらく歩くと林道に出合いました。
ここまで来ると水根まであと少しです。

車道に出合いました。
ここが「水根」の登山口です。


水根の登山口から5分ほど歩いて国道461号に出合うと公衆トイレがあります。
その隣には商店があるので飲み物や食料の補給ができます。
なんだか山小屋のようですね。


国道461号を5分ぐらい歩くと「奥の滝山荘」を示す標識に出合います。
標識に従って側道へ向かいます。

側道を10分ぐらい歩いて「奥の滝山荘」に着きました。
ぐるっと周回してきて、本日2回目の奥の滝山荘です。

2つの名瀑を楽しみながら
再びの登山口。
数時間前に訪れた場所なんですけど何だか懐かしい感覚です。
ここから10分ほど登って袋田の滝方面へ分岐します。

相変わらずの見事な紅葉です。
朝とは違った角度で陽の光が当たるので、同じ木々でもちょっと違った雰囲気がありました。


10分の登り返しとは言え、少々疲れました。
さて、ここから袋田の滝方面へと進みます。

分岐から先はコンクリートな道が続きます。
まぁ観光地へと進んでいくので仕方ないですね。

本当に見事だなぁ。月居山の紅葉は。


しばらく歩いていくと「生瀬滝」と示された指導標に出合います。
せっかくなので立ち寄ってみたいと思います。

指導標から先は、ちょっとスリルな道を進んでいきます。
しっかりとした構造物なので大丈夫ですよ。

突き当りるとベンチが設置された場所に出合います。
ここから「生瀬滝」が望めます。

これが「生瀬滝」です。
袋田の滝の上流にある滝です。紅葉に彩られた見事な滝を眺めることができるので、ぜひ立ち寄ってみてください。

紅葉の生瀬滝を楽しんだ後は、ひたすらに階段を下りていきます。
ここを登ってくるのは大変ですね。。。


袋田の滝の下部に架かる吊り橋まで下りてきました。
奥に見えるのは観瀑台です。たしか300円だった気がします。

吊り橋から望む岩壁と木々の色づき。
岩壁の上あたりが「滝のぞき」だと思います。

無料エリアから望む袋田の滝と紅葉。
正直ここからでも十分に名瀑を望めます。
また、斜面の色づきと共に滝を眺められるので、むしろこっちの方が良い気がします。

さて、そろそろ駐車場へ戻りますか。
袋田の滝から県営駐車場までは約1kmほど歩きます。


最後に見事な景色を目に焼きつけておきます。
袋田の滝は谷地形なので、紅葉の時期は10時を過ぎた辺りから良い光が届きます。

月居山、鍋転山を歩いてみて
噂通りの見事な紅葉でした。
低山なので登山口からの標高差も少なく、また、多くのルートがあるので山行を計画するのも楽しいですね。
おすすめのルートは、今回歩いた生瀬から月居山、鍋転山の縦走です。
このルートは紅葉時期に歩いてほしいです。
自身の力量と時間の都合が合えば、生瀬富士も一緒に登っても良いと思います。
今回歩いた「滝本ルート」ですが下山利用は不向きです。
登り利用も不明瞭な箇所や倒木などで荒れているので、このルートを歩く際は地図などで自身の居場所を確認しながら進んでください。
この山はリピート確定です!!