多くの山で紅葉が見頃を迎えています。
関東周辺でも谷川岳や那須岳、奥白根山(日光白根山)などで見頃を迎え、多くの人で賑わっているようです。
徐々に紅葉前線は南下し、標高を下げていきます。
10月も下旬を迎える週末、天気が良さそうな予報がでているので、早速、紅葉山行を計画します。これから見頃を迎えそうなお山はどこかな?
おっ!良さそうなお山がありました!!
それは、榛名山!!
今回の山行は、榛名湖を囲む周囲の山々・外輪山をグルっと1周してみようと思います。
色づいた山々を望みながら、充実した紅葉登山ができましたよ!!
榛名山の基本情報
榛名山は群馬県にあるお山で上毛三山の一つです。
「榛名山」という名の山は存在せず、ひとつの山体の総称です。
南西麓に榛名神社が祀られています。
山頂にはカルデラ湖である榛名湖と榛名富士溶岩ドームがあり、その外側を掃部ヶ岳、天目山、相馬山、二ッ岳、烏帽子岳、鬢櫛山などが囲んでいる複雑な山容のお山です。
登山口へのアクセス方法、駐車場、トイレ
榛名湖周辺には多くの駐車場があるのでマイカーでのアクセスが便利です。
ほとんどの駐車場は無料で利用可能です。
また、各駐車場や榛名湖周辺には多くのトイレがあります。
榛名湖ビジターセンター前の駐車場。無料です。
駐車場の奥には24時間利用可能なトイレがあります。

公共交通機関を利用して榛名湖へアクセスするには、
- JR高崎駅と榛名湖を結ぶ路線バス
- 伊香保温泉と榛名湖を結ぶ路線バス
が運行されていますので、これらを利用すれば問題なくアクセスできます。
ルート上の山小屋、トイレ
榛名の外輪山には山小屋や水場は無いので、行動中に必要な水分と食料を携行する必要があります。トイレは榛名湖周辺に多くあります。
榛名山に行ってきました!!
山のぼりした日
2022年10月22日(土)
コースタイム
榛名公園ビジターセンター(08:05)・・・烏帽子岳登山口(08:44)・・・烏帽子岳(09:29)・・・鬢櫛山(10:27)・・・硯岩(11:31)・・・天神峠(13:08)・・・氷室山(13:25)・・・天目山(14:00)・・・榛名公園ビジターセンター(14:43)
GPSトラッキング
最高点の標高: 1362 m
最低点の標高: 1085 m
累積標高(上り): 933 m
累積標高(下り): -932 m
総所要時間: 06:45:10
山のぼり開始
榛名湖畔の紅葉を見ながら
今回の山行は、烏帽子岳、鬢櫛山、掃部ヶ岳(硯岩)、氷室山、天目山を巡ります。
過去に登った榛名富士と掃部ヶ岳は、時間的にパスします。
榛名富士は榛名山の中でもシンボル的なお山です。きれいな円錐状の山容です。
山肌もだいぶ色づいていますね。
山頂まではロープウェーでサクッと登れます。歩いても40分ぐらいですかね。

こちらは榛名山の最高峰・掃部ヶ岳です。
「硯岩」と呼ばれる展望地が中腹にあります。

右のピークは氷室山で、中央が天目山です。
今日の行程の最後に登る山々になります。

湖畔に建てられている案内図。
榛名湖を反時計回りで1周するようなルートになります。

まずは、烏帽子岳に向かって榛名湖畔を歩いていきます。
烏帽子岳の登山口は榛名湖温泉の近くなので、指導標に従って歩みを進めます。

榛名湖畔の遊歩道はフラットなので歩きやすいですね。

湖畔の木々も色づいています。
だいたい7分から8分ほどの色づきでしょうか。


所々で展望の効く場所に出合います。
掃部ヶ岳が大きいですね。こちらの山肌も良い色づきです。

榛名湖畔の紅葉が素晴らしかったです。
これは想像していませんでした。遊歩道だけでも十分満足できます。



「榛名湖温泉ゆうすげ」に着きました。
ここから登山口までは1~2分ほどです。

烏帽子岳の登山口に着きました。
さて、今日の1座目に取付きますか!!

烏帽子岳からの絶景
小さな鳥居をくぐって、いざ!烏帽子岳へ!!
登山口から山頂までは50分ほどです。

序盤は緩やかな道です。
やや不明瞭な場所もありますが、ピンクテープが設置されているので、それを目印に進んでいきましょう。

落ち葉の下は、黒土と木の根なので滑りやすいです。

鬢櫛山との分岐点に出合いました。
ここから烏帽子岳までは25分ほどです。

分岐から少し歩くと鳥居に出合います。
狛犬ではなくキツネですね。稲荷なので。

鳥居の先から急登になります。
距離は短いので慌てずゆっくり登って行きましょう。

樹林帯の中にも日差しが届いてきました。
雲は多かったですが、時折、晴れ間が覗くような天気でした。

木の階段。
苦手なんですよね・・・、階段。。。
今日1日、コイツに苦しめられることになります。

大きな岩に鳥居が建てられていました。
御神体か何かなんですかね?
すみません、わかりません。。。

山頂直下はクマザサを漕ぎながら進んでいきます。
写真の見た目以上に道は明瞭ですよ。

山頂付近も色づきが進んでいました。
いやー、素晴らしい!!

クマザサを漕いで山頂に到着です。標高は1,363m。
ここは展望の無い山頂かな・・・、と、勘違いしそうですが、実はこの先に展望地があるんです。

山頂から奥に伸びる道があるので、ここを進んでいくと・・・

展望台に着きました!
ここからの景色はサイコーですよ!
南側には、正面に榛名富士、その右には榛名湖、正面奥は天目山と氷室山。

西側は大きく鬢櫛山が望めます。
その奥の山は浅間隠山でしょうか。

東側は奥に赤城山が見えますね。また、外輪山の一角である二ツ岳も望めます。

展望を楽しんだので、次のお山の鬢櫛山を目指します。
いったん、分岐点まで下っていきます。
この辺りは黄葉が見事でした。



キライな階段。。。
この先も苦しめられます。

鳥居まで下りてきました。
烏帽子岳の山頂は展望の無い場所と思われがちですが、見事な展望台があるので1歩先に進んでみてください。

分岐点に戻ってきました。
ここから鬢櫛山へ向かって歩いていきます。

紅葉と急登とクマザサと
分岐点から鬢櫛山までは30分ほどです。
指導標にもあるとおり、道のりの後半は急登が待っています。

序盤は緩やかな道ですね。
ピンクテープもしっかりあるので安心です。

鬢櫛山の登山道もきれいに黄葉していました。
紅葉黄葉のちょうどよい時期に訪れることができました。

徐々に勾配がキツくなってきました。
踏ん張りどころですね。

キツくなってきたときは、周りの木々の色づきを楽しみながら歩いていきましょう。


鬢櫛山の山頂直下もクマザサを漕いでいく必要があります。
烏帽子岳と同様に見た目以上に道はハッキリしていますよ。

30分ほどで鬢櫛山に着きました。標高は1,350mです。
本日の2座目ですね。

この山頂の標はホッコリしますね。
山名は漢字表記だと難読なので平仮名の方が良いかも。

鬢櫛山の山頂はさほど広くないです。また展望もありません。
ここで小休止してから、次の目的地・硯岩へ向かいます。

今日の行程の中間点
鬢櫛山の山頂で小休止したので、これから硯岩へ向かいます。
クマザサを漕ぎ漕ぎしながら下ります。

クマザサの漕ぎ漕ぎが終わると岩稜帯に変わります。
ここはヤセ尾根の急な道なので慎重に。

指導標に出合いました。
硯岩は掃部ヶ岳の中腹にあるので、右へ進路を取ります。

榛名山の道は指導標やピンクテープが設置されているので安心して歩けると思いますが、入山する際は必ず地図(地形図)を携行してください。

途中で車道に出合います。
大きなカーブの途中で登山道と交わるので急な飛び出しは厳禁です。
車やバイクからは、登山道の入口はほとんど見えないと思います。

車道を反対側に渡ると掃部ヶ岳を示す指導標に出合います。
指導標の指す方向に伸びる林道を歩いていきましょう。


所々に「掃部ヶ岳」を示す指導標が建てられているので、それに従って歩いていけば問題ナシ。

「硯岩」へ向かう道も序盤は緩やかです。

分岐点に出合いました。
今回は「榛名湖ふれあいの郷」方面から歩いてきました。
ここから硯岩へは5分ぐらいですかね。

急登をサクサクっと登り詰めると、

展望地である硯岩に着きました。

硯岩は車を停めたビジターセンター前の駐車場の反対側に位置しています。
今日の行程のちょうど半分の位置って感じです。
正面にはこの後歩く氷室山と天目山が望めました。

もちろん榛名富士の好展望地でもあります。
榛名湖を従えて堂々たる風格ですね。

氷室山の取付きへ
硯岩で昼食を食べ、分岐点まで戻ってきました。
ここから氷室山へは、いったん榛名湖まで下りていきます。

でたー、階段。。
とてもありがたいんですけどね。
自分の歩幅で歩けないのでツライんです。。。

階段をやり過ごすと緩やかな道になりますが、黒土と落ち葉なのでとても滑りやすいですよ!!

榛名湖畔の車道に出合いました。
ここまで稼いだ標高をいったん失う感じにはなりますが、大きな山ではないので問題ナシです。

登山口に建てられている案内図。
ビジターセンターのちょうど反対側まで歩いてきました。

車道を氷室山の登山口まで歩いても良いのですが、アスファルトは固くて疲れるのでハイキングコースを辿っていきます。
駐車場の端にハイキングコースの入口がありますよ。


やっぱり土の道の方が足にやさしいですね。
ハイキングコースを選択して正解です。

ハイキングコースは残念ながら登山口まで続いていません。
とは言っても、ずーっと車道よりかはマシですね。
ここから10分ほど車道を歩くと氷室山の登山口です。

途中で榛名富士をきれいに望める場所がありました。
今日はいろいろな角度から榛名富士を眺めています。

こちらは烏帽子岳。
山頂直下は急登でしたが、写真からも伝わってきますね。

氷室山の登山口のある天神峠に着きました。
車道を渡った先に登山口がありますよ。


氷室山は階段山
これから登る氷室山は「関東ふれあいの道」の「榛名山へのみち」の途中にある山です。
関東周辺の山々を歩いていると、知らず知らずのうちに「関東ふれあいの道」を歩いていますね。

氷室山へはヤセオネ峠方面へ進んでいきます。

山頂までは0.3km。
「おっ、近いね。楽勝じゃん。」と思いましたが、地獄の0.3kmでした。。。

永遠と続く階段。。。
さっきの指導標から山頂までずーっと階段です。
しかも徐々に勾配はキツくなる、ホントに心が折れる道でした。。。

木の階段が石段に変わっても、私の心は回復しませんよ。。

途中で良い景色を見せてくれても、私の心は回復しませんよ。
右は烏帽子岳、中央は鬢櫛山です。

きれいな紅葉を見せてくれても、私の心は回復しませんよ。
だって、階段が続いていますからね。。

何とか氷室山の山頂に着きました。標高は1,236mです。
久しぶりに心折られました。長く感じた0.3km、がんばりました。

山頂からは北側の展望が良いです。
榛名湖越しの烏帽子岳と榛名富士。

本日のラスト1座へ
氷室山と天目山の鞍部まで下っていきます。
こっちの道も色づきが見事ですね。


もう階段に出合っても何も感じません。1歩1歩進んでいくだけです。
氷室山を歩く際は、それなりの覚悟で臨んでください。

鞍部まで下りてきました。
ここから天目山の山頂までは20分ぐらいですかね。

天目山への道は、急登→緩やかな道→急登→緩やかな道が交互にある感じです。
適度な刺激があって良い道ですね。

紅葉が見事だなぁ。
ちょうど見頃に当たって、榛名山を選択して良かったです。


紅葉のトンネルを進んでいく感じの道が続きます。
足元は根っこが露出しているので、紅葉に見惚れていると転びますよ。

「関東ふれあいの道」といえば、この石の指導標です。
いままで、いろいろなところで出合ってきました。

本日最後の登り!!
これを登り切ると天目山の山頂です。

本日最後の目的地・天目山に着きました。標高は1,303mです。
山頂には多くのベンチが設置されているので休憩地に適していますよ。


天目山の山頂からは南側の展望が良いです。
霞の奥の稜線は秩父の山々ですかね。二子山とか両神山方面と思います。

山頂に建てられている指導標の裏に手書きで ”天目山” と書いてありました。

榛名湖へ向けて
天目山で小休止したので、これから榛名湖畔へ向けて下りていきます。
紅葉ロードも残りわずかなので、目に焼きつけながら歩いていきます。

途中で展望地に出合いました。
右は烏帽子岳、左は鬢櫛山です。遠くから見ても山肌の色づきが分かりますね。

とても歩きやすい道。
木々の色づきを見ながらでも安心して歩けます。

指導標に出合いました。ここは迷わず榛名湖方面へ。

指導標から先は、やや急な道になります。
黒土の上に落ち葉が乗っているので転倒に注意。

榛名湖畔に下りてきました。
無事に外輪山をぐるっと1周しながら、紅葉を楽しめました!!

榛名山を歩いてみて
今回は外輪山をぐるっと1周するルートを選択しました。
登山口と山頂との標高差は200mから300mほどなので、テンポよく頂に立つことができます。
榛名山は多くの登山道があるので、自身の力量に合わせたルート選択が柔軟にできるのが良いですね。またエスケープルートも豊富なので、いざという時に安心です。
榛名湖周辺には宿泊施設も多いので1泊登山もアリですね。麓には伊香保温泉もありますし。
春と秋、それぞれの季節を歩きましたが、やっぱり紅葉の時期がオススメです。
例年10月下旬に見頃を迎えるので、ぜひ紅葉山行を楽しんでみてください。