上高地 ~春を迎えた山岳リゾート~

登山ブログ
この記事は約12分で読めます。

2022年のゴールデンウィーク真っ只中です。

前半は天気が安定しませんでしたが、5月に入ると好天の予報が!!
連休で好天予報という状況なので、普段なかなか行けない場所へ行ってきました。

その場所は上高地。

長野県松本市の西側、岐阜県との県境にある特別景勝地です。
今回は登山はせず、小梨平で2泊しながら上高地の観光ルートを歩いてきました。

素晴らしい景色を眺めながら、充実した上高地キャンプができましたよ!!

上高地の基本情報

上高地は、長野県西部の飛騨山脈南部の梓川上流にある景勝地で、中部山岳国立公園の一部になっており、国の特別名勝・特別天然記念物に指定されてます。

標高は約1,500m。その全域が長野県松本市です。

上高地は穂高連峰や槍ヶ岳、蝶ヶ岳などを目指す方々のベースになっています。

登山口へのアクセス方法、駐車場、トイレ

中ノ湯から上高地へ向かう県道上高地公園線は、通年でマイカー規制が行われているため一般車は通行できません。

一般車は、長野県側の沢渡(さわんど)駐車場、または、岐阜県側のアカンダナ駐車場に車を止め、シャトルバスかタクシーを利用して上高地バスターミナルへ向かいます。

各駐車場付近にはトイレが設置されています。

観光バスやマイクロバスは乗り入れ可能なので、長野県側の松本駅や新島々駅、長野駅、岐阜県側の高山駅から上高地行きのバスが運行されています。また、都内近郊のターミナル駅(新宿、東京、大宮、川越)などからもバス(さわやか信州号)が運行されています。

県道上高地公園線は、通年でマイカー規制が行われているため一般車は通行できないため、沢渡またはアカンダナから上高地行きのシャトルバスに乗り換える必要があります。

ルート上の山小屋、トイレ

上高地にはチップ制トイレが各所に設置されています。
また、大正池、河童橋周辺、明神、徳澤、横尾の各地点には、飲食ができるお店や売店、宿泊施設があります。

上高地の各所(大正池、河童橋周辺、明神、徳澤、横尾)には、トイレ、売店、宿泊施設があるので、補給に困ることはありません。

上高地ではクレジットカードや電子決済ができるお店は一部に限られますので、現金の準備が必要です。
また、トイレもチップ制なので小銭も忘れずに。

上高地に行ってきました!!

山のぼりした日

2022年 5月 4日(水)から2022年 5月 6日(金)

コースタイム(1日目)

上高地バスターミナル(08:30)・・・河童橋(08:40)・・・小梨平キャンプ場(09:10)・・・明神(11:41)・・・嘉門次小屋(11:58)・・・岳沢登山口(13:59)・・・河童橋(14:33)・・・小梨平キャンプ場(15:15)

GPSトラッキング(1日目)

合計距離: 6.65 km
最高点の標高: 1545 m
最低点の標高: 1505 m
総所要時間: 04:09:49

いざ、上高地へ

長野県側から上高地へ向かうので、沢渡地区の駐車場に車を停めました。
沢渡地区には市営と民間の駐車場がたくさんあるので、満車で停められないということは無いと思います。
駐車料金は市営も民間も1日700円です。

今回は足湯公園の駐車場を利用しました。
駐車場にあるトイレです。きれいですよ。

ゴールデンウィーク真っ只中なので、駐車場は8割ぐらい埋まっていました。
たくさんの人が上高地に入っているんですね。

足湯公園の駐車場から歩いて5分ほどで「沢渡ナショナルパークゲート」に到着です。
ここからシャトルバスに乗って上高地へと向かいます。

シャトルバスに揺られて約30分ほどで上高地バスターミナルに着きます。
この時間でもたくさんの人がいますね。

手前には湧き水を汲むことができる蛇口があります。冷たくておいしいですよ。
正面奥には焼岳が望めました。

バスターミナルから河童橋に向かって歩いていきます。
観光地なのできちんと整備されていて歩きやすいですよ。

河童橋と穂高連峰。
上高地に来たら1枚は撮ってしまうお決まりの構図です。
左から西穂高岳、間ノ岳、奥穂高岳、吊尾根、前穂高岳、明神岳が望めます。

振り返ると梓川の流れの向こうに焼岳がきれいに望めます。
河童橋からの穂高の良いですけど、どちらかと言えば、河童橋からの焼岳を望む構図の方が好きです。

ここをキャンプ地とする

河童橋周辺を散策したので、今回の泊地となる「小梨平キャンプ場」へ。
河童橋からは平坦路を歩いて5分ぐらいです。

上高地を散策しているとニホンザルにたくさん出合います。
サルを刺激しないよう距離を保ってやり過ごしましょう。
エサを与えることは厳禁ですよ!!

まずは受付をしましょう。今回は2泊します。

ゴールデンウィーク真っ只中なので、梓川に近いサイトは埋まっていますね。
なので、今回は「Cサイト」に我が家を張りました。

明神までお散歩

テントを張って、アタックザックに荷物を詰めて、上高地散策に行きましょう。
今日のコースは、明神まで歩いて、昼食を食べて、岳沢湿原、河童橋を通って小梨平に帰ってくるルートにしました。

明神へは梓川の左岸を歩いて60分ほどです。
左手には明神岳が迫ってきます。

明神に着きました。たくさんの人がいますね。
正面の建物は明神館です。食事や宿泊ができます。トイレは写真の左手を進んだ先にあります。

小梨平から約3kmですね。
ここから明神池方面に進んでいきます。

この先は穂高神社奥宮の参道になります。
この先の明神橋を渡った先に穂高神社奥宮があります。

ニリンソウが咲き始めていました。
まだ満開とはいきませんが、小さな花がポツポツ咲いていましたよ。

明神橋に出合いました。
ここから右岸に渡ります。ここからは明神岳がきれいに望めますよ。

梓川の川岸にも多くの人がいました。
この時期の水はとても冷たいのでご注意を。

明神橋を渡って、明神池方面へと進みます。

穂高神社奥宮の鳥居が見えてきました。

鳥居をくぐった先にあるのが「嘉門次小屋」です。
ここの名物は岩魚の塩焼き。上高地に来た際には是非立ち寄ってみてください。

岩魚の甘露煮が入ったお蕎麦をいただきました。
身がやわらかく、味もしっかりしていて美味しかったです。

40分待って届いた岩魚の塩焼き。
頭から尻尾まですべて食べられます。やっぱり塩焼きは美味い!!
混んでいるときは60分ほど待つこともありますがオススメです。

この日は昼時だったので大混雑でした。
席は譲り合って座りましょう。

嘉門次小屋の先にあるのが穂高神社奥宮です。
今回の旅の安全を願いました。

我が家に帰ります

穂高神社奥宮を後にして、岳沢湿原へと進みます。
散策路はきちんと整備されているので歩きやすいですね。

岳沢の登山口に着きました。
2021年の8月に前穂高岳に登った際は、この登山口から登りました。
また訪れたい山です。

河童橋に戻ってきました。
すっきりとした青空に残雪の穂高が映えます。

焼岳もきれいに見渡せました。

この後は、テントに戻って夕食を食べて、お酒を飲んで、21時に就寝。。。
熟睡してしまったので星空を見忘れました・・・

コースタイム(2日目)

小梨平キャンプ場(09:44)・・・河童橋(09:50)・・・ウェストン碑(10:13)・・・田代橋・穂高橋(10:27)・・・田代池(10:56)・・・大正池(11:24)・・・田代池分岐(11:53)・・・田代橋・穂高橋(12:25)・・・上高地バスターミナル(13:05)・・・河童橋(13:10)・・・小梨平キャンプ場(14:22)

GPSトラッキング(2日目)

合計距離: 8.3 km
最高点の標高: 1518 m
最低点の標高: 1489 m
総所要時間: 04:39:31

おはよう上高地

今朝の気温は4℃ほど。5月とは言えまだまだ冷えますね。
今回の寝床は、サーマレストのZライトソルの上にシートゥーサミットのコンフォートマット、モンベルのダウンハガー#3にSOLのエスケープヴィヴィ。
これに、メリノウールシャツ2枚、モンベルのフリース上下、ウールのソックスで朝までぐっすりでした。

我が家も朝日を浴びて輝いています。
このテントはゼログラムというメーカーのエル・チャルテンという製品です。
フライが結露しても特殊素材のインナーが結露を弾くので、濡れに強く室内は快適です。

朝食を食べていると、我が家の脇を颯爽とサルが通っていきました。
木に登って新芽を食べていたのでしょうか。サルも朝食のようです。

こんな感じで、朝食を終えた(?)サルが木から下りてきます。

上高地ハイキングに出発!!

今日も天気が良いですね。上高地を満喫しましょう。
今日は大正池まで歩いていきます。

穂高もバッチリ!!
きれいに望めました。

今日は「こどもの日」なので鯉のぼりが泳いでいました。

河童橋から梓川の右岸を南の方に進んでいき、ウェストン碑を目指します。

指導標は上高地内にたくさん建てられています。
迷わず歩けますよ。

ウェストン園地に着きました。
ここには東屋とトイレがあるので休憩地に良いかもしれません。

ウェストン園地の隣にはウェストン碑があります。

ウェストン碑から少し歩くと上高地ルミエスタホテルが建っています。
天然温泉に入れるホテルです。立ち寄り湯も可能です。

ホテル前には梓川が流れ、北に目を向けると前穂高岳と明神岳が望めます。
ここに泊まると、この景色をずっと眺めることができます。贅沢ですね。

対岸には霞沢岳が迫っています。
山頂までの行程が長いのでそれなりの覚悟が必要です。

ホテルからしばらく歩くと、西穂高岳への登山口に出合います。
上高地側から西穂高岳へ行く人は少ないかもしれません。岐阜県側からだと新穂高ロープウェイが使えますからね。

田代橋を渡って梓川の左岸にきました。
ここから大正池までは「林間コース」と「梓川コース」の2つのコースがあります。
往路は「梓川コース」にしました。

コース名どおり梓川沿いを南下していきます。
焼岳が徐々に大きくなってきました。

しばらくすると梓川沿いを離れ、樹林帯の道となります。

木道が設置された箇所もあります。
植生を守るため木道の上を進みましょう。

林間コースとの合流点に出合いました。
復路は林間コースを歩いて田代橋へと戻ります。

往路は左側の道を歩いてきました。
林間コースは右側の道です。

合流点から少し歩くと「田代湿原」に着きます。
ここからは西穂、奥穂、前穂、明神岳が一望できます。
ベンチもあるので景色を楽しみながら小休止しましょう。

田代湿原から田代池までは1分ほどです。

田代池に着きました。
想像していたものよりも水位は低かったです。
風が無い時は山々が田代池に反射(リフレクション)するのでしょうか。

田代池から田代湿原に戻ってきました。
ここから大正池までは500mほど。10分ぐらいでしょうか。

途中、梓川の河岸に出られる場所があるのですが、ここからの焼岳の眺めは見事ですよ!!

大正池の直前にある木造の遊歩道。
ここを歩き終えると、

大正池に着きました!!
ここからも焼岳が大きく望めます。
大正池にはトイレと売店があります。また、バス停もあります。

3つの穂高と明神岳も望めます。
風が無い時は大正池に映る「逆さ穂高」が見れそうです。

さて。大正池で十分休憩したので河童橋へと戻ります。

途中で焼岳の雄姿を目に焼きつけながら。

田代湿原からは「林間コース」を歩きました。

田代橋・穂高橋に戻ってきました。
復路は橋は渡らず、梓川左岸を歩いて河童橋に向かいます。

この日も天気に恵まれ気持ち良く歩けました。
周りの景色が良過ぎますね。

梓川、カラマツ林、穂高と明神岳、青空に雲。
ずっと見てられる景色です。秋になるとカラマツ林は黄金色に染まります。

登山する人以外にもたくさんの方が訪れるので、上高地の道はどこも整備されていて歩きやすいです。ただ、歩く距離は長いので最低でもスニーカーが適していると思います。サンダルはやめた方が良いです。

梓川を優雅の泳ぐカモさん。
水の冷たさを感じさせない見事な泳ぎです。冷たくないのかな・・・

上高地のバスターミナルに戻ってきました。
ここまで来るとほぼゴールです。

小梨平に到着!!
我が家に帰ってきました。充実の上高地ハイキングができました!!

小梨平キャンプ場の売店でお酒を買って、テントに戻って夕食を作りました。
今夜こそ満天の星空を!!と、意気込んでいましたが今夜もぐっすり・・・

コースタイム(3日目)

小梨平キャンプ場(09:10)・・・河童橋(09:16)・・・小梨平キャンプ場(10:06)・・・上高地バスターミナル(11:35)

GPSトラッキング(3日目)

合計距離: 1.18 km
最高点の標高: 1517 m
最低点の標高: 1506 m
総所要時間: 02:13:57

最終日の朝

おはようございます。
今朝の気温は4℃。まだまだ冷え込みますね。
昨日と同じ装備で寝ましたが寒さは感じませんでした。

日の出の時刻に梓川の河岸でモルゲンロートを狙いましたが、今朝は高曇りでダメでした。
残念・・・

明神岳の横から陽が昇ってきます。

今日は5/6です。
カレンダー的には平日のため昨日の朝よりもテントの数は減っていますね。
梓川沿いのサイトも空きが目立ちます。

テントを撤収する前に河童橋周辺でお土産を物色。
昨日の朝よりも人の数が少ないです。

今朝も元気に泳いでいる鯉のぼり。

お土産を買って、テントに戻る時に野鳥に出合いました。
野鳥には疎いので名前はわかりませんが、くちばしに何かを咥えています。

咥えたものを巣穴に入れていました。
巣のリフォーム中だったのでしょうか。

テントを撤収して、帰りのバスに乗るために河童橋に移動しました。
ザックはオスプレーのイーサー70です。重量は15kgぐらいだと思います。

さて。シャトルバスの時間に合わせてバスターミナルに移動します。

バスに揺られて30分。
帰りは足湯公園のバス停で降りました。バスターミナルまで乗ってしまうと5分ほど歩いて戻る必要があるので。

駐車場内の車の台数は劇的に減り、2割ほどしか止まっていませんでした。
ゆっくり足湯に浸かってから帰路に着きました。

上高地を歩いてみて

今回は2泊3日の行程で上高地を訪れましたが、2泊すると時間的なゆとりがあるので、ゆっくりと周ることができますね。
初日に明神周辺を散策して、2日目は大正池まで足を延ばすことができます。

ゴールデンウィーク時期の小梨平キャンプ場は、夏の最盛期に比べると空いていてとても快適に過ごせますよ。
ただ、上高地は標高1,500mなのでこの時期は朝晩の冷え込みがあります。
防寒対策はしっかりと。

次は秋の上高地を見てみたいです。