ニュウ ~北八ヶ岳の紅葉~

登山ブログ
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10月に入り、標高の高い山から順に紅葉が始まっています。

この時期だと、だいたい標高2,000mより上で見頃を迎えているのではないでしょうか。
標高1,000mほどの低山の見頃はまだ先になりそうです。

普段どおり天気を何気なくチェックしていると、どうやらこの週末は八ヶ岳方面の天気が良さそうだ。

よしっ!!
山へ行こう!!
八ヶ岳で紅葉を楽しめる場所と言えば・・・

白駒池!!

白駒池だけでは物足りない・・・
せっかく八ヶ岳まで足を延ばすのであれば、白駒池周辺の山々も巡りたい。

ということで、今回は白駒池の紅葉を楽しみながら、ニュウへ登り、黒百合ヒュッテで昼食を食べて、中山から高見石小屋を経て白駒池へと戻ってくる周回コースを歩くことにしました!!

白駒池の紅葉、ニュウからの絶景、黒百合ヒュッテのランチ、すべてにおいて大満足の山行となりました!!

ニュウの基本情報

ニュウは山梨県と長野県にまたがる八ヶ岳連峰の北側にある標高2,352mのお山。山頂付近は岩峰となっており360度のパノラマが広がっています。

白駒池登山口からニュウの山頂を目指すルートが多くの人に歩かれているポピュラーなコースだが、この他にも多くのルートがあり自身の技量に合わせたコース設定が可能。

アクセス方法、駐車場、トイレ

白駒池登山口に「白駒池駐車場」があるのでマイカーでのアクセスが便利。
白駒池駐車場は1日600円。駐車場には24時間利用可能なチップ制トイレもある。

白駒池駐車場までは茅野からのシャトルバスも運行されているので、公共交通機関の利用でもアクセスは可能。

白駒池駐車場から茅野方面へ数百メートル進むと「麦草峠駐車場」もある。
こちらは無料。 駐車場には24時間利用可能なチップ制トイレもある。
麦草峠駐車場は携帯電話の電波状況が悪くほぼ圏外

白駒池駐車場までバスが運行されているため公共交通機関を利用したアクセスも可能だが、運行時期と本数に注意が必要。

白駒池駐車場。紅葉時期は早朝で満車になるので注意が必要。
この日は朝6時ごろで満車になり、朝8時ごろには約2kmの駐車場待ちの車列だったと駐車場管理の方が言っていました。

白駒池駐車場にあるトイレ。
チップ制で1回の利用時に50円必要。

ルートの山小屋情報

今回歩いた白駒池登山口→ニュウ→黒百合平→中山→高見石→白駒池登山口のルート上には以下の山小屋がある。

  • 白駒荘
  • 黒百合ヒュッテ
  • 高見石小屋

それぞれの小屋で軽食や水分補給、トイレの利用が可能。
ただし、ランチ営業の有無は事前に要確認

ニュウに行ってきました!!

山のぼりした日

2021年10月10日(日)

コースタイム

白駒池駐車場(07:13)・・・白駒荘(07:40)・・・ニュウ(09:09)・・・中山峠(10:52)・・・黒百合ヒュッテ(11:01)・・・中山峠(12:04)・・・中山(12:27)・・・高見石小屋(13:30)・・・白駒荘(14:41)・・・白駒池駐車場(15:03)

GPSトラッキング

合計距離: 9.88 km
最高点の標高: 2497 m
最低点の標高: 2088 m
総所要時間: 07:49:46

山のぼり開始

紅葉で彩られた白駒池

早朝の白駒池駐車場。
ここには売店がありますが朝の早い時間帯は営業していません。
また、売店の横にはバス停があります。

駐車場から国道299号を渡ると白駒池への入口があります。
まずは白駒池の紅葉を楽しみましょう!!

白駒池までは誰でも歩ける道に整備されています。
指導標もしっかり建てられているので安心ですね。

白駒の森の中にも朝日が届き始めました。
朝日が当たっても、この時期の早い時間帯は冷えますね。
相応の防寒が必要です。

こんな感じで整備された道が白駒池まで続いています。
とても歩きやすい。

白駒池に着きました。
見事な紅葉です!!
色づいた木々が水面に反射して良い雰囲気。

池の畔に建つ白駒荘。こちらは平成30年に再建した新館です。
早い時間は宿泊者のみの利用となり、日帰りの方の利用はできません。
この日も「宿泊者のみの利用」との貼り紙がしてありました。

小屋の周辺も木々の色づきが見事です。
ここを目的地として来られる方が多いのも納得です。

ナナカマドの紅葉が映えますね。

こちらは本館。
創業当時からの雰囲気が味わえます。この小屋にも泊まってみたいです。

ニュウからの絶景!!

白駒池の紅葉もお腹いっぱい楽しんだので、ニュウへ向けて歩いていきます。
白駒荘を過ぎて、白駒池の畔を少し進むとニュウを示す指導標に出合えます。

ここからは本格的な登山道です。
ウォーミングアップはバッチリ!!
ニュウに向けて登って行きます!!

北八ヶ岳の特徴である苔むした道が続きます。
俗にいう「ジブリ感」ってヤツですね。
何度訪れても「ジブリ感すご」と言ってしまいます。

しばらく進むと「白駒湿原」がありました。
ここの紅葉も良い感じでした。

なだらかに登る道が続きます。
苔を愛でながら歩いていきましょう。

道中、指導標を何度かやり過ごします。
ひらがなで「にゅう」と書いてあったり、カタカナで「ニュウ」と書いてあったり、面白いですね。正解は何だろう。。。

徐々に勾配がキツくなってきます。
大きな岩をやり過ごしながら進んでいきます。

新たな指導標を発見。
まさかの「ニュー中山」!!
これはもう旅館ですね。

新種発見!!
こちらは「にう」のひらがな2文字。
ここまで目的地の表記が違う指導標がある道も珍しいと思います。
良い体験をさせてもらいました。

ニュウへの道のりは、分岐点にしっかりと指導標が建てられていたり、赤テープも多く設置されているので道迷いのリスクは少ないと思います。

「ニュー中山峠」
さっきの「ニュー中山」の系列店ですかね(笑)
ニヤニヤが止まらない登山道です。

白駒池からのんびり歩いて60分ほどで稜線に出ました。
いやー、見事な景色!!
カラマツの黄葉が眼下に広がり、遠くには天狗岳が望めます。

稜線に出てから10分ほどでニュウの山頂に到着!!
標高は2,352mです。
三角点と手作りの標がありました。

ニュウの山頂から望む白駒池。
池とその周りの紅葉が良い感じですね。
白駒池から60分ほどで山頂に立てるので、頑張って歩いて、この景色を見ると感動と達成感の両方を味わえると思います。

南側の展望です。
中央に天狗岳、左奥は硫黄岳ですね。
この2座は八ヶ岳の中でもまだ歩いていない山なので、いつかは登ってみたいです。

東側の展望です。
上信越の山々も良く見えましたがガスが多いですね。

黒百合ヒュッテでランチ

ニュウからの展望を楽しんだので、次の目的地である黒百合ヒュッテを目指します。
中山峠まで稜線を南下します。

ニュウの山容です。
険しい岩峰ですね。東側はスパッと切れ落ちているので近づき過ぎると危険です。

訪れた日はちょうど紅葉の最盛期でした。
ナナカマドの赤色が青空に映えます。

ニュウから中山峠までは、小さなアップダウンを繰り返しながら緩やかに登っていく道です。
急な道ではないので歩きやすいですよ。

中山・高見石との分岐点に出合いました。
まずは中山峠方向に進み黒百合ヒュッテを目指します。
黒百合ヒュッテからの帰路は、中山・高見石方向に進み白駒池へ下山します。

中山峠に向かって歩いていると、途中「見晴台」に出合います。
ここからの景色は素晴らしいですよ。見晴台に偽りなし!!

中山峠に着きました。
ここの標高は2,410mです。ニュウよりも60mほど標高が高いですね。
ここから黒百合平方向に進んで昼休憩としましょう。

黒百合平へは木道を進んでいきます。
中山峠からは10分ほどです。

黒百合平に着きました。
ここは黒百合ヒュッテのテン場です。先着でスノコが使えるので快適度が格段にアップします。
いつかは利用したいテン場ですね。

黒百合ヒュッテに着きました!!
ここでランチを食べてゆっくり休みます。
この時期は休憩時などで停滞するととても寒いので防寒着は必須ですよ。

展望が失われた・・・

昼食を終えたので、中山経由で高見石小屋へ向かいます。
中山峠に着いた頃にはガスが湧いてきてしまった・・・

だんだんと周りが白くなってきましたね・・・
中山の展望台からの景色を期待しているのだけれど、大丈夫かな。

見晴台からの景色。
ガスが多いですけど、これはこれで良いかも。

木道をスタスタ歩いて、

中山に到着!!
標高は2,496mです。今回の行程の中で一番高い場所ですね。
ただ、展望ゼロの残念山頂です。

中山の山頂から5分ほど歩くと、中山展望台があります。
ここからは北アルプスの絶景が広がっ・・・、っていませんでした。。。
そこは真っ白な世界・・・

展望台なのに展望ゼロだったので、とっとと高見石小屋へ向かいます。
いつの日か中山展望台からの景色はリベンジしたいですね。
高見石小屋までは約180mほど標高を下げます。

大きな岩がゴロゴロの道を下っていきます。
滑りやすい岩がたくさんあるので、ストックでバランスを取りながら進むのが良いと思います。

小さな指導標もありました。
ただ、夏道であれば中山からは1本道なので迷わず歩けます。

グイグイ標高を下げていきますよ~
高見石小屋はまだかー

中山から60分ほどで高見石小屋に着きました。
お楽しみの「揚げパン」は売り切れ!!
あー、残念。。。おやつとして期待していたのに・・・
高見石小屋の揚げパンもリベンジ決定です。

ふたたび白駒池の紅葉を楽しむ

小屋の裏手に高見石があります。
ここを登り切った先には絶景が広がっていますので、ぜひ登ってください。

高見石から望む白駒池。
周囲の色づきが良いですね。
ガスガスで少々残念ですが、それでもこの景色。十分満足です。

紅葉時期の週末なので、多くの人が高見石小屋を訪れていました。
ここのテン場は傾斜があるので場所選びが肝心ですね。

小屋周辺の案内図もありました。
こう見るとたくさんのルートがありますね。何度も楽しめそうな場所です。

小休止を終えて、白駒池へ向けて下っていきます。
小屋からは30分ぐらいですかね。

白駒池の周遊路まで下りてきました。
ここからは観光地ですね。池の周遊路はたくさんの人が歩いていました。

曇天になってしまいましたが白駒池の紅葉は見事ですね!!
最後にじっくりと眺めました。

白駒池の入口に戻ってきました。
出発時と比べて人の数が格段に増えました。紅葉時期は人気の場所ですね。

ニュウを歩いてみて

白駒池から60分ほどで山頂に立てるので、日帰りに適した山ですね。
また、山頂からの景色も申し分ないので、違った季節に何度も訪れたくなる場所です。

ニュウのピストンでは少々物足りない人は中山を含めた周回ルートがおすすめです。
八ヶ岳はたくさんの登山道が整備されているので、いろいろなルート設計ができて楽しいですね。

残雪期や新緑の時期も良さそうなので、ふたたび訪れてみようと思います。