白笹山・南月山 ~晩秋の茶臼岳と紅葉を愛でる~

登山ブログ
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今年の10月は雨の日が多いですね。

秋晴れの紅葉登山に出掛ける機会になかなか巡り合えず、気が付けば10月も下旬を迎えようとしています。

このままではマズイ・・・
山の紅葉が終わってしまう・・・

週末の天気予報を眺めていると、
土曜日は雨・・・、ハァ・・・
で、日曜日はというと、

おっ、天気が回復する山域がありそう!!

この時期に紅葉が見頃を迎えてそうな、天気が安定してそうなエリアは・・・、

見つけました!!
栃木県の那須エリアが良さそう!!

ということで、那須五岳の一角である南月山と、そのお隣にある白笹山に登ってきました!!

沼ッ原から白笹山、南月山の2つの山頂を踏んで、茶臼岳の斜面に広がる紅葉を姥ヶ平で楽しむ!!という、満腹周回コースを歩いてきましたよ!!

白笹山と南月山の基本情報

白笹山と南月山ってどんなお山?

白笹山と南月山って、何県にあるんだろう?
どんな登山コースがあるのかな?

週末山男
週末山男

白笹山と南月山は栃木県にあるんだ。
沼ッ原登山口から白笹山と南月山の山頂を目指すコースが、ポピュラーなコースなんだ。
また、南月山へのルートは、那須ロープウェイ山頂駅から牛ヶ首、日ノ出平経由というルートもあるんだ。

  • 白笹山(しらささやま)は、栃木県にある標高1,719mのお山。
  • 南月山(みなみがっさん)は、栃木県にある標高1,776mのお山。
  • 白笹山と南月山への登山コースは、沼ッ原登山口から山頂へ至るルートがポピュラー。
  • ほかにも多数の登山コースがあり、自身の体力に合ったルート選択が可能。

登山口へのアクセス

アクセス方法は? 登山口に駐車場やトイレはあるの?

登山口まではどうやって行ったらいいのだろう?
駐車場やトイレはあるのかな?

週末山男
週末山男

沼ッ原登山口に駐車場があるのでマイカーでのアクセスが便利かな。
駐車場にはトイレもあるよ。

沼ッ原登山口にある駐車場。100台ほどが駐車できる広さがある。
紅葉時期の週末は早朝に満車となることが多いので注意が必要。

駐車場にあるトイレ。24時間使用可能。
トレイの水は雨水のため飲用不可

沼ッ原登山口には駐車場が整備されているので、マイカーでのアクセスが便利。
また、駐車場には24時間使用可能なトイレもある。

沼ッ原登山口へはバス等の公共交通手段はありません。

登山ルート上に山小屋ってあるの?

登山ルート上に山小屋や水場ってあるの?

登山ルートに山小屋はあるのだろうか?
水場やトイレが心配だ。

週末山男
週末山男

沼ッ原登山口から白笹山と南月山の山頂へ至るルート上には、山小屋や水場はないんだ。
トイレは沼ッ原登山口で済ませて、行動中に必要な水分を携行する必要があるよ。

沼ッ原登山口から白笹山と南月山の山頂へ至るルート上に、山小屋や水場、トイレはありません。

白笹山と南月山に行ってきました!!

山のぼりした日

2020年10月18日(日)

コースタイム

沼原(7:30)・・・白笹山(9:09)・・・南月山(10:14)・・・日の出平(10:51)・・・牛ヶ首(11:07)・・・姥ヶ平(11:50)[昼休憩 0:50]・・・沼原分岐(13:24)・・・姥ヶ原合流点(14:10)・・・沼原(14:30)

GPSトラッキング

合計距離: 10.36 km
最高点の標高: 1781 m
最低点の標高: 1264 m
累積標高(上り): 870 m
累積標高(下り): -863 m
総所要時間: 06:41:18

山のぼり開始

白笹山を目指して

今日最初の目的地は白笹山。
駐車場にあるトイレの右側奥に歩いていくと白笹山への登山道があります。
多くの人は駐車場の左側奥に歩いていくと思います。そっちは姥ヶ平への道です。

歩きはじめは緩やかな勾配の道。
樹林帯の中なので早朝は陽が当たらず、紅葉の時期は少し寒いかも。

「白笹山 2Km」の指導標。
このタイプの指導標が0.5Kmごとに設置されてます。

このあたりも色づきが始まっていました。
紅葉前線がだんだんと標高を下げてきていますね。

涸れた沢を渡ります。
前日は一日中雨が降りましたが、沢に水は流れていませんでした。

工事の足場のような道がありました。
何故か足場が1枚だけ・・・。以前は2枚あったんですかね。どこにいってしまったのだろう・・・
この足場を歩くとギーギーと音を立ててしなるので、ちょっとスリルあります。

足場を渡ると「白笹山 1.5Km」の指導標に出合います。
このあたりから本格的な登りが始まります。

歩きはじめは南西斜面を登っていくので早朝は日が当たりません。
登るにつれて南斜面へと変わるので、陽が射す場面が増えてきます。

徐々に展望が開ける場所が増えてきます。
色づいた木々の中からチラッと沼ッ原調整池が見えました。

西側には男鹿岳、鹿又岳、日留賀岳、白倉山など、男鹿山塊の峰々が良く見えます。

展望を楽しみながら歩いていると山頂まで1Kmの指導標に出合いました。
登山口からは1本道なので安心して歩けます。

この時期の山歩きは何といっても木々の色づきを楽しみたいものです。
標高を上げるにつれてだんだんと色づいた木々が増えてきます。

白笹山への道は水はけが悪いのか泥濘が多かったです。
まぁ前日の雨のあとなので仕方ないかもしれませんけどね。。。
滑る箇所が多いので雨天後の登山には注意が必要です。

沼ッ原調整池がはっきりと見えてきました。隣にある駐車場も見えますね。
木々の色づきは標高1500m付近が最盛期となっています。

北側の展望が良い場所がありました。
流石山、大倉山、三倉山が望めますね。秋空に染まった山肌が良いですね。

山頂まで0.5Km。あと少し。

沼ッ原調整池を望むのにベストな場所がありました。正方形の綺麗な形の調整池ですね。
駐車場は満車のようで、左に伸びる道の路肩に車が確認できます。

色づいた葉には青空が似合います。

那須の主峰・茶臼岳が見えました。
火山らしい岩と砂の山肌が特徴的な山ですね。

白笹山の紅葉は山頂直下付近が良い色づきでした。

白笹山の山頂に着きました!!
残念ながら山頂からの展望はありません。
また、山頂の標柱は少し奥まった場所に建てられているため、気が付かずに通り過ぎてしまう可能性があるのでご注意を。

次の目的地は正面のピークの南月山です。
山頂から右下へと伸びる尾根を歩いていきますよ。

次なるピークは南月山

南月山へは、約80mほど標高を下げて鞍部へ向かい、そこから約130m登り返す道になります。
南側の展望が良い道が続くので、那須の街並みを見ながら歩けます。

南月山に近づくにつれて茶臼岳が徐々に大きく見えるようになります。
右側の木々の向こうにあるピークが南月山です。

南月山へ向かう登山道の右側(南側)に大きく見えるお山は黒尾谷岳です。
逆光で色味がイマイチですが、肉眼では見事な全山紅葉が見れます。

鞍部までもう少しの地点から望む南月山。
山頂までの道を確認することができますね。そこまで急な道ではない尾根歩きです。

あっ晴れ!!
気持ちの良い秋晴れ、雲が高く乾燥した空気に覆われた秋の空の下、紅葉登山ができるというのはサイコーの気分です。

南月山に向けて登り返します。
笹に覆われた道ですが、きれいに刈り取られているので歩きやすいです。

振り返ると白笹山が見えました。
標高は南月山の方が約60mほど高いので、だんだんと見下ろすような景色になります。

きれいに刈り取られた笹の道。ほんとうにありがたいです。
この中を藪漕ぎで進むとなると、めちゃくちゃ大変ですからね。

白笹山から続く尾根を望むことができます。
徐々に標高が上がり、白笹山を見下ろす景色に変わってきました。
白笹山と南月山を繋ぐ尾根道は、開放的な道で気持ち良いですよ。

白笹山から約50分ほどで南月山の山頂に着きました。
山頂には南月山神社の祠があります。

南月山の山頂からは黒尾谷岳への道があります。
今回は北に進路をとり、日ノ出平へと向かいます。

南月山神社の祠から日ノ出平方面へ進むと、休憩に適した開けた場所があります。
山頂の標柱もここに建てられています。
ここからは茶臼岳が大きく望めるので、良い景色を見ながら一息入れましょう。

茶臼岳の紅葉を愛でながら

さて、ここはらは日ノ出平経由で牛ヶ首へと向かいます。
牛ヶ首は那須ロープウェイ山頂駅からの道と合流する地点となります。
南月山まで来ると歩いている人の数が一気に増えます。
白笹山経由の道もオススメなんですけどね。。。

茶臼岳の南東・湯本へと伸びる尾根の色づきが素晴らしい!!
もうこの景色が見れただけで今日の山行は大満足!

南月山から日ノ出平までの道は、約30m下って約40m登り返すことになります。
緩やかに下って、緩やかに登る道なので、景色を見ながらゆっくり歩いていきましょう。

ドドーンと目の前に茶臼岳。
左側の斜面にある無間地獄からは噴気が上っています。

南月山から30分ほどで日ノ出平に着きました。
今回はここから牛ヶ首へと向かいますが、沼ッ原へと下りる道もあるので、自身の体力と時間によって柔軟にルート選択ができますね。

さあ、牛ヶ首に向かいましょう。
日ノ出平からは20分ほどで、約60m標高を下げます。

無間地獄から噴気が上り続けていますね。風向きによっては硫黄の匂いを感じます。
牛ヶ首と峰の茶屋避難小屋とを繋ぐ道が、無間地獄の直下を通っているので、迫力のある景色が見られると思います。

西側の斜面には姥ヶ平とひょうたん池を望めます。
最盛期からは少し過ぎた感じはありますが、こっちの色づきも見事ですね。

いままで歩いた茶臼岳は、朝日岳のある北側を歩くことが多かったんですが、紅葉に時期は南側が良いかも。白笹山、南月山、茶臼岳と、紅葉の見どころが多いですからね。

牛ヶ首に着きました。
那須ロープウェイ山頂駅からの道があるので、ここに来ると一気に人が増えます。
ベンチがたくさん設置されているので、紅葉を愛でながら休憩ができますね。

牛ヶ首から茶臼岳の山頂を見上げると、いまにも岩石が崩れてきそうな感覚でゾッとします。
草木の無い砂と岩の火山なので、周囲の山々との違いが際立ちます。

ここ牛ヶ首からは、峰の茶屋避難小屋方面に数十メートル進路をとり、姥ヶ平へとつながる道に分岐します。時間的には姥ヶ平で昼食ですね。

錦秋の姥ヶ平

牛ヶ首からは、南月山へと続く道を望むことができます。
左側のピークが南月山で、右へと伸びる尾根を歩いてきました。

峰の茶屋避難小屋へと続く道を分岐し、姥ヶ平へ下りていきます。
牛ヶ首からは20分ほどで標高は約140mほど下げます。
紅葉の中に飛び込んでいく感じで歩けますよ。

指導標には「姥ヶ平」という文字はありません。なんでだろう・・・
「三斗小屋」方面に進むと、その道中に姥ヶ平があります。

最盛期は過ぎていましたが、それでも文句なしの景色です。
「姥ヶ平の紅葉は良い」と言われていますが、「うん、確かに」と思います。
これは肉眼で見てほしい景色ですね。

姥ヶ平に着きました。
ここで昼食を食べてたあと「ひょうたん池」に立ち寄ります。

姥ヶ平から見上げると、赤や黄に色づいた斜面と無機質な茶臼岳の組み合わせが見事です。

姥ヶ平から5分ほど歩くとひょうたん池があります。
この池から望む茶臼岳と紅葉の組み合わせが良いみたいなので、ちょっと立ち寄ってみます。

ひょうたん池に着きました。
確かに良い景色ですが、ひょうたん池に近づくことができないので、水面に映る茶臼岳を撮影するのは不可能ですね。

ひょうたん池はこの展望台の下にあります。
リフレクション撮影するには、池の間近まで下りる必要がありますが、「木道から下りないで」という注意喚起の標識が建てられているので、池に近づくことはできません。
それでも、池に向かう踏み跡が多数・・・。う~ん。。。
決められた登山道以外を歩いてしまうと登山道が広がってしまい山が荒れてしまうので、決められたルールを守って安全登山を。

皮肉なことに、ひょうたん池の展望台の少し手前から望む景色が一番良い気がします。
秋の茶臼岳には絶景スポットがたくさんありますね。

色づいた登山道を沼ッ原へ

姥ヶ平から沼ッ原へ向けて下山しましょう。
沼ッ原までの距離は3.5kmほどで、標高差は約300mです。

この付近は落葉が進み、落ち葉に覆われた道でした。
1週間前であれば紅葉の道だったかもしれませんね。

姥ヶ平から少し下ると三斗小屋との分岐に出合います。
ここから90分ほどで下山できると思います。

上の方は落葉が進んでいましたが、山を下ってくると紅葉の見頃が続いています。
紅葉は山の上から下に向かって進んでいる。というのを実感できます。

わかりやすい指導標。
今回歩いたルートは、しっかりとした指導標が建てられているので安心して歩けます。

こんな感じで緩やかに標高を下げていきます。
木の根が露出している箇所が多く滑りやすいので、注意しながら進みましょう。
上ばかり見上げていると転びますよ。

標高が1,500mを下回った付近が色づきの見頃でした。
紅葉を見ながら、足元に気を付けながら、ゆっくり歩いていきましょう。

あれから500mしか進んでいない・・・
紅葉を見ながら歩いていると、時間はどんどん過ぎてもなかなか登山口に着きません。

背丈ほどのある笹の間を歩いていきますが、この辺りは勾配が急で、かつ、登山道も泥濘があるので慎重に歩いていきます。

沼ッ原まで約1.5kmほどの地点で、日ノ出平からの道と出合います。

ここまで下りてくるとゴールは間近。
紅葉登山ももうすぐ終わりです。

沼ッ原の駐車場に戻ってきました。
姥ヶ平からの道なので、駐車場のトイレの左側に下山することになります。
茶臼岳の南側をぐるっと一周、大満足な山行でした。

白笹山と南月山を歩いてみて

沼ッ原を起点に、茶臼岳の南側にある白笹山と南月山の2座に登り、姥ヶ平で紅葉を楽しみました。

時間的、距離的にも日帰りに適してると思います。
また、この道を歩く人は少ないので紅葉時期でも静かな山行が行えます。
でも、南月山を過ぎると一気に人は増えますけどね。

紅葉時期はもちろん、新緑の時期も良さそうなコースでした。
盛夏は暑いかも・・・
また、小屋や水場は無いので、入山する際は十分な食料と飲料の計画が必要です。

今度は三斗小屋方面に歩いてみようかな。