今年の桜は例年と比べて開花が早いですね。
この時期、桜を見ながら山のぼりができるお山はどこかな?と探していると、ちょうど見頃を迎えて、かつ、山のぼりが楽しめる場所があるじゃないですか!!
その場所は「妙義山」
そうです。多くの奇岩が点在している上毛三山に数えられる名峰です。また、その麓に広がる「群馬県立森林公園さくらの里」ではソメイヨシノが満開を迎えています。
2つの条件をバッチリ満たした完璧なエリアです。
もうここに行くしかありません。
ということで、妙義山中間道の石門巡りを満喫したあと、表妙義最高峰の相馬岳へ登り、下山後はさくらの里でお花見。という充実した山行に行ってきました!!
多くのクサリと高度感との戦いでした。。。
日程
2018年4月8日(日)
GPSトラッキング
最高点の標高: 1112 m
最低点の標高: 545 m
累積標高(上り): 5206 m
累積標高(下り): -5005 m
総所要時間: 07:16:31
行程(日帰り)
中之嶽神社(07:30)・・・石門入口(07:40)・・・石門広場(08:10)・・・大砲岩分岐(08:25)・・・東屋(09:10)・・・本読みの僧(09:45)・・・タルワキ沢出合(10:00)・・・タルワキ沢のコル(11:10)・・・相馬岳(11:40)・・・タルワキ沢のコル(12:05)・・・タルワキ沢出合(12:50)・・・本読みの僧(13:15)・・・東屋(13:40)・・・大人場(13:55)・・・一本杉(14:35)・・・石門入口(14:45)・・・中之嶽神社(14:55)
山のぼり開始
今回の山行のスタート地点は、中之嶽神社です。
神社前には大きな駐車場があり、そこから妙義の奇岩とサクラが一緒に楽しめます。
天気にも恵まれ良い山行となりそうです。
駐車場の目の前には中之嶽神社の鳥居が建っており、その奥には黄金に輝く巨大な大黒様が鎮座していました。
中之嶽神社から歩くこと5分くらいでしょうか。
いよいよ石門群登山道の入口に到着です。今回は石門群を巡って表妙義最高峰の相馬岳を目指すコースとしました。
まずは第一石門から第四石門までを巡っていきます。
道中にはいくつかのクサリ場が待ち構えています。
まずは「かにのこてしらべ」です。
ほんとに小手調べ程度のクサリなので問題なく通過できると思いますが、ここがダメなら、これ以降のクサリは回避したほうがいいです。
「かにのこてしらべ」を通過すると、クサリを通らずに大砲岩(第四石門)へ向かう道と、第一石門から第三石門をクサリ場を通りながら巡る道との分岐があります。
今回はもちろん左の道を進みます!!
第一石門です。
とてつもなく大きいです。巨大な石のアーチに圧倒されます。
どうやってこのような門となったのでしょうか。
第一石門を通過すると「かにの横ばい」と名がついたクサリ場が現れます。
水平に設置されたクサリのとおり横に進んでいきます。カニ歩きの要領です。
足場もしっかりあり、かつ、高度感もそれほどでも無いので、問題なく通過できると思います。
横歩きの次は縦歩きです。「たてばり」のクサリを通過していきます。
登りきった先が第二石門です。
ここも足場がしっかりあるので、慌てず三点支持を守って登っていきましょう。
たてばりを登りきって、第二石門の真下から上を望みました。
真下から見上げるとその巨大さが伝わってきますよ。
登ったら今度は下ります。「つるべさがり」です。
高度感はありますが、見た目以上に足場は多くあるのでゆっくり下りましょう。
こんな感じのクサリです。
その名の通り下りながら横に移動する感じです。ここも高度感があるので慎重に。
奥の○印のペンキに向かって下っていきます。
第三石門との分岐点です。
コースからちょこっと離れて寄り道するような感じの場所に第三石門があります。
第三石門の直前にあるクサリ。
小さな「横ばり」みたいなクサリです。高度感はありません。
第三石門に到着です。
この石門だけ通過することができません。石門の先は絶壁ですよ!!
第三石門から戻り、第四石門(大砲岩)へ向かいます。
コース上に分かりやすい指導標が多く建てられているので、道迷いの心配は少ないのではないでしょうか。
第四石門から望む大砲岩。
このアングルの写真はよく見ますね。私も張り切って撮ってみました。
第四石門前は東屋が建てられています。
ここまで歩いた時間的にも最初の大休憩にピッタリではないでしょうか。
第四石門から望む大砲岩。
快晴の下、気持ち良く石門巡りができました。
第四石門を過ぎると、大砲岩方面への分岐を示す指導標が建っています。
せっかくなので大砲岩方面へ寄り道します。
分岐点からは富岡市方向が見渡せます。
石門巡りコースや、これから歩く中間道には好展望地が多くあります。
大砲岩へ向かう道は、いままでの石門巡りコースと比べ難度が上がります。
まずは大きく下っていきます。「つるべさがり」よりも足場が少ないので慎重に。
下り終えると今度は横ばいです。
ここも足場をしっかりと見極めながら慎重に通過していきます。
横ばいの次は「たてばい」です。ほぼ垂直です。
でも、足場は見た目以上にあるので三点支持を守りながら登っていきましょう。
たてばりを終えると、目の前に「天狗の評定」が現れます。
天狗の評定の取付き点までは、両側が切れたヤセた道で高度感があるので慎重に。
取付き点からはグイッとクサリを登ります。
たてばりを終え、そこから左側を望むと「胎内くぐり」があります。
ここへは・・・、両側スッパリの高度感満載のヤセ道を渡ると辿り着けます。
くれぐれも慎重に。無理は絶対に禁物です!!
ここからは、今日のターゲットとなる表妙義最高峰の相馬岳がきれいに望めます。
肉眼で見た時の第一印象は「これどうやって登るんだ?」でした。
「胎内くぐり」とは逆方向には大砲岩が見えます。
大砲岩にも登れますが・・・、そこまでに至る道がヤバすぎるのでやめました。。。
石門巡りとスリリングな寄り道を終えたあとは、本日のターゲットである相馬岳へ。
中間道と呼ばれる「関東ふれあいの道」を歩いていきます。
きれいに整備されているので、とても歩きやすいですよ。
巨岩がオーバーハングしている道もあります。
意外と低いので頭上注意です。油断していると頭を強打しますよ。。。
長ーい鉄階段もあります。
ここは狭くすれ違いが難しいので、対向してくる方がいないことを確認してから進んだ方が良さそうです。
鉄階段を過ぎると、明るいトレイルとなります。
だいぶ芽吹いてきてはいましたが、新緑の時期としてはまだ早いですね。
「関東ふれあいの道」に指定されているので、分かりやすい指導標が多く建っています。
妙義神社方面へどんどん進んでいきます。
東屋に着きました。
本来であれば妙義神社まで中間道を通って通り抜けができるんですが、登山道が落石で崩壊しているとのことで「タルワキ沢」までしか通行できません。
相馬岳へ向かう方は問題ないのですが、妙義神社へ向かう方は、ここから大人場へ下る必要があります。
中間道の中間地点に鎮座している「本読みの僧」です。
誰かが被せたのでしょう。ピンク色の帽子を被っています。
このような道もなんのその。タルワキ沢へ向かって歩みを進めます。
中間道はタルワキ沢側からはこれ以上進めません。この先で落石による登山道の崩落があったためです。今回は相馬岳へ向かうので影響はありません。
ここからタルワキ沢をコルまで登っていきます。本日のメインです。
途中、クサリもあるのでやや緊張しますが、いざ山のぼり開始!!
「ここから先は上級コースです」
この看板を読んで本当にこの先へと進むべきかを再確認しましょう。
タルワキ沢は、いままで歩いてきた中間道とは違い、なかなかの急登ですね。
ゆっくり登っていきましょう。
ペンキもしっかりあるので道迷いのリスクは少ないと思います。
見落としてしまいそうなぐらい小さな指導標もあります。
どんなに小さくても指導標を見つけると安心しますね。
道迷いのリスクの高い箇所には、このように大きく分かりやすくペンキで描かれています。
下山時のルート確認にも役立つので、このようなマークはありがたいです。
タルワキ沢にかかる1本目のクサリです。
やや斜め前方に登るような感じです。足場はありますが崩れやすいので注意が必要です。
高度感はさほどありません。
2本目のクサリです。
ここはたてばりのようにグイッと真っすぐ登っていきます。
足元はザレていて滑りやすいです。
2本目のクサリを登りきってから振り返りました。
ザレているので足元をしっかりしないと滑ります。
コルに着きました。
中間道のタルワキ沢出合からは60分ほどでしょうか。
ここから相馬岳へ向けて稜線を歩いていきます。
痩せた稜線ですが、樹林に囲まれているので高度感はありません。
ただ、樹林の向こう側は垂直に切れた絶壁なので、無理に近づかない方が良いです。
コルから20分ほどで相馬岳の山頂に到着です!!
中間道だけだと「妙義山に来た」という感じになってしまいますが、相馬岳に登ると「妙義山に登った」という感じになり、達成感が湧いてきます。
中央に見えるのは金洞山です。ここから金洞山への尾根道は遭難も多い難路です。
金洞山をアップで捉えます。
ギザギザの岩峰ですね。どこをどうやって歩くんでしょうか。
奥に見える平らなお山は、日本のテーブルマウンテン・荒船山ですね。
西側には浅間山が大きく望めます。
山容が大きいのでとても近くに感じます。もう少し白い山肌かと思っていましたが、今年は雪解けが早いのでしょうか。黒い山肌が多かったです。
相馬岳の山頂は10人ほどが滞在できる広さでしょうか。
食事をする際はあまり長居はせず、ゆずり合いで。
山頂を後にしてタルワキ沢を下っていきます。
沢の上部がガレていて動く岩が多いので、落石を起こさないよう慎重な歩行が必要です。
1本目のクサリを上部から撮りました。
このアングルだと高度感が伝わりますかね?
中間道に出合い、東屋まで無事に戻ってきました。
東屋からは相馬岳が大きく望めます。
改めて「あそこに立ったんだなぁ」という達成感が滲み出てきますね。
東屋からは大人場へ向けて下っていきます。
この道はザレていて、そこそこの勾配で下るので、滑らないように注意が必要です。
午後の陽光が差し込み、明るく歩きやすいトレイルです。
新緑が輝いていました。
大人場にはイラストで描かれた登山マップがあります。
改めて見ると表妙義の稜線には「危」マークが多いですね。。。
相馬岳から望んでみると「危」マークとなっている意味が分かります。
イスとテーブルのあるので、休憩地として適しているのではないでしょうか。
さて。小休止のあとはここから一本杉へと向かいます。
ここから一本杉までは約180mほど登り返します。
ほんとこの日は良い天気でした。
春山歩きにはサイコ―な陽気でしたよ!!
一本杉へ向かう途中から望んだ相馬岳を含んだ白雲山。
こうやって見ると白雲山の稜線もヤバいですね。
一本杉まで登ってきました。
「これが一本杉だよ。」という標も無く、ひっそりと立っていました。
お花見登山の締めは、やっぱりサクラですよね!!
さくらの里内は歩きませんでしたが、至る所で満開のサクラを眺めることができました。
中之嶽神社へ戻る途中、さくらの里を見渡せるポイントがあったので、そこで撮った1枚。
この時期、午後になると日が山肌に隠れ陰ってしまうので、訪れるなら午前中が良いと思います。表妙義の奇岩とサクラを順光で撮影できますよ。
クサリまみれの1日となりました。
石門巡りと中間道だけでも十分に充実した山あるきが楽しめます。
紅葉の時期も良さそうなので、次に訪れる時は秋にしようかな。