立山・真砂岳・別山縦走 ~天空の大散歩~

登山ブログ
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今年7月に縦走した表銀座と並んで、一度は歩きたいと思っていた立山。

立山登山の拠点となる室堂までの道のりも、見どころ満載! 登山をする人もしない人も、双方が満足できる天空の世界。

天気にも恵まれ、最高の縦走旅となりました。

 

日程

2014年9月16日(火)~2014年9月18日(木)

 

行程(1日目)

室堂ターミナル(15:00)・・・ミクリガ池(15:15)・・・雷鳥荘泊(15:30)

 

GPSトラッキング(1日目)

室堂への移動だけなのでGPSデータはありません。

 

山のぼり開始(1日目)

立山登山の拠点となる室堂へは長野県側からアクセスしました。
その玄関口となるのが扇沢です。 ここからトロリーバスに乗って、まずは黒部ダムを目指します。

 

平日だというのにかなりの混雑です。
立山黒部アルペンルート上には、たくさんの見どころがありますからね。

 

トロリーバスに揺られ、やってきました黒部ダム。
写真や映像では何度も見てきた黒部ダムですが、念願の”生”黒部ダムです。

 

トロリーバスを降車すると、展望台方向と黒部ダム方向に分かれます。
写真や映像で良く見る黒部ダムは展望台から見た景色なので、迷わずそちらに向かいます。

 

おおおおおぉぉぉ!! これが黒部ダム!
写真では伝わり辛いですが超巨大です。圧倒されます。

 

黒部ダムの名物といえば「黒部ダムカレー」です。
ごはんがダムの形をしていて、ルーは黒部湖を表していますね。 美味しいカレーでした。おすすめです。

 

放水量がとてつもなく多いので、放水が霧状になるようフィルターがついていて、着水地点が削れてしまうのを 防いでいるみたいです。
霧状の水なので、そこに太陽光が反射して虹が現れます。

 

黒部ダムを歩いて、次はケーブルカーに乗ります。

 

ケーブルカーはこんな感じ。かわいらしい塗装ですね。
ここのケーブルカーは、日本で唯一の全区間地下を走るケーブルカーとのことです。
これに乗って黒部平駅に向かいます。

 

ケーブルカーに続いてはコレです。そうロープウェーですね。
右が先代の車体で、左が現在の車体です。 これで大観峰駅に向かいます。

 

大観峰駅に着いた時に撮った実際の車体です。
かなり大きいので、一気にたくさんの人を運んでくれます。

 

立山側のケーブルカー駅・大観峰にある展望台から望む後立山連邦。
左から鳴沢岳、赤沢岳、スバリ岳、針ノ木岳。

 

大観峰駅に向かって登ってくるロープウェー。
自然景観を保護する為に支柱が1本もないんです。 中央上部の建物が黒部平駅、右側は黒部湖。左上が黒部ダム。

 

大観峰駅からは再びトロリーバスに乗って、やってきました室堂!!
かなりガスガスで周囲の山々は見えず。。。

 

室堂はハイキングコースが整備されているので、誰でも楽しく歩く事ができます。
適度なアップダウンもあるので、トレッキングポールがあるとより良いかもしれません。

 

こんな感じで整備されているので歩きやすいです。

 

みくりが池です。
天気が良ければ水面に立山が映るみたいですが、この日は残念ながら見れませんでした。

 

みくりが池から望む浄土山。 左側のコルに一ノ越山荘があります。

 

火山ガス(硫化水素ガス)を噴き上げる地獄谷。
この周辺には火山ガスに注意!!との看板がたくさんありました。 風向きによっては口や鼻をタオル等で覆わないと苦しいと感じるぐらい濃いめのガスがやってきます。

 

今回の拠点となる雷鳥荘。 ここには温泉があるので楽しみです。

 

雷鳥荘にチェックインした後、しばらくするとガスが無くなってきたので再び室堂散策に出かけました。 立山はまだモクモクの雲の中です。

 

日本とは思えない景色が広がっていました。
9月の中頃を迎え、徐々に秋の色になりつつあります。

 

室堂にもたくさんの人が来ていました。 雄山をバックに記念撮影ですね。

 

明日登る立山も、その山容が良く見えてきました。
雄山、大汝山、富士の折立の3つのピークを持っています。

 

雄山山頂に立つ山荘。 まずはここを目指します。

 

1日目は移動がメインでした。

雷鳥荘の温泉はなかなか良かったですよ。 温泉にゆっくり浸かって、明日の準備をして、早めに休みました。

 

行程(2日目)

雷鳥荘(05:30)・・・ミクリガ池(05:35)・・・室堂ターミナル(05:51)・・・立山室堂(06:12)・・・一ノ越(07:31)・・・雄山神社(08:47)・・・大汝山(09:39)・・・富士ノ折立(10:05)・・・大走り分岐(10:37)・・・真砂岳(10:48)・・・南峰(12:04)・・・北峰(12:15)・・・南峰(12:26)・・・別山乗越(13:18)・・・雷鳥平(14:46)・・・雷鳥荘泊(16:02)

 

GPSトラッキング(2日目)

合計距離: 12.64 km
最高点の標高: 3024 m
最低点の標高: 2269 m
総所要時間: 09:44:00

 

山のぼり開始(2日目)

2日目。いよいよ立山縦走です。
5時に起床して5時30分に雷鳥荘を出発です。 多くの登山者さんが目的の山へ向かって歩いていました。

 

日本最古の立山室堂山荘。 とても歴史を感じる建物です。ここを拠点に昔から多くの人が立山信仰をしていたんですね。

 

まずは雄山に向かいます。
その取付点となる一ノ越に向かって歩きます。整備されたコースでゆるやかに登っていきます。

 

振り返ると、徐々に登ってきたということが実感できます。
眼下に広がるのが室堂、奥のピークの右側は奥大日岳、左側は大日岳です。

 

一ノ越に着きました。ここには一ノ越山荘があります。 なかなか大きな山荘です。

 

15人ほどの大パーティーが雄山に取り付いています。 一ノ越でウェアを調節し、いよいよ雄山にアタックです!!

 

一ノ越まではゆったりと高度を上げてきましたが、一ノ越からは一気にガレ場を登っていきます。 振り返るとなかなかの高度感。

 

室堂方面を望みます。この地点で雲は遥か下です。 良い天気で、絶好の山日和でした。

 

途中に祠がありました。 奥は大日岳と奥大日岳です。

 

雄山山荘直下まで登ってきました。
ここから写真の右側へトラバースして、山荘の反対側へ向かって登っていきます。

 

ヘリの音がだんだん近づいてきたので振り向くと、荷上げのヘリが雄山山荘へ向けて飛んでいました。 天気も良いので荷上げ日和ですね。

 

一ノ越から1時間ほどで雄山山頂に到着です。
これは山荘前にある方位盤で、本当の雄山山頂はココではないのです。

 

雄山山頂にある雄山神社。 神主さんが絶壁の上で黒部側を向いて佇んでいました。

 

ここで登山の安全を祈願してもらえます。祈祷料は1人500円です。

 

雄山神社横に雄山の山頂があります。標高は3003mです。
神社の右奥に見える岩山は剱岳です。

 

祈祷を終え、ここからいよいよ縦走です。
こらから歩く大汝山、富士ノ折立、真砂岳、別山方面を望みます。

 

雄山山頂から望む後立山連峰。 左から唐松岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳。

 

大汝山へ向かう途中に雄山方向を振り返ると、雄山神社のある場所が雄山の最高点と分かりますね。

 

映画「春を背負って」の舞台となった大汝休憩所。
原作では奥秩父の山小屋が物語の舞台となっていますが、映画はココで撮影されました。
左に剱岳、奥に白馬三山、唐松岳が一望できる素晴らしいロケーションですね。

 

大汝山山頂です。
ここからは剱岳が良く見えますね。 遠くから眺めても岩がゴツゴツした山容が良くわかります。

 

大汝山から望む雄山。 奥のピークは浄土山、龍王岳、鬼岳でしょうか。

 

室堂方向も一望です。 これは絶景!! 圧倒的なスケールです。

 

富士ノ折立付近からの真砂岳。一番手前の緩やかなピークです。
その奥が別山、さらに奥に剱岳。 これから歩くルートが一望できます。

 

右に歩くと真砂岳山頂へ、左に歩くと真砂岳山頂を巻くように別山に向かう道となります。

 

別山への取り付き点から見上げると、まっすぐ山頂にむかっているルートが確認できました。 正面が南峰、右側に北峰があります。

 

別山南峰から望む剱岳。 「この山、どうやって登るんですかね?」と、思ってしまうほどの岩鋒です。 タイミング悪く、左側からガスが剱岳を覆い始めました。

 

別山南峰の山頂にある祠。 道標もあります。

 

別山南峰からの立山。
薄いガスが掛かっていますが、大きな山容が良くわかります。 左側のピークは真砂岳。

 

別山からは標高を下げながら剱御前小屋へと向かいます。

 

ふたたびの立山。 ガスが晴れて最高の眺望です。

 

剱岳に掛かっていたガスも徐々にとれてきました。
中央下に見える赤色の屋根は剱沢小屋ですかね。そこから左側に目を移すと剣山荘が見えます。

 

剱御前小屋が見えてきました。
ここから見ると、いくつもの登山道が確認できます。
稜線をまっすぐ登って正面のピーク・剱御前に向かうルート。 中腹を巻くように剣山荘に向かうルート。 右下に下って剱沢に向かうルート。

 

剱岳を覆っていたガスも晴れ、その姿を現してくれました。 大迫力の岩峰です。

 

剱御前小屋前は平らで広く開けているので、これからの行動に備えての準備がし易いです。 写真左側にはトイレもあります。

 

剱御前小屋から雷鳥沢へ向けて下山します。 中央に小さく雷鳥荘が見えますね。

 

下山途中に左側を向くと真砂岳が青空に映えていました。 「あの道を歩いてきたんだな~」と、なんだか懐かしい感覚に。

 

こちらは立山。 こう見ると山肌の色づき具合が良くわかります。

 

雷鳥沢に下りてきました。 左が立山、右が浄土山。

 

絶景の縦走路。 最高の山行となりました。

雷鳥荘に戻り、温泉に浸かりながら縦走旅の余韻にひたりました。

 

行程(3日目)

雷鳥荘(09:00)・・・ミクリガ池(09:15)・・・室堂ターミナル(09:30)

 

GPSトラッキング(3日目)

この日も室堂からの移動だけなので、GPSデータはありません。

 

山のぼり開始(3日目)

3日目。
今日は1日目の逆を辿って扇沢に戻ります。 今日も天気が良いですね。立山が良く見えます。

 

室堂ターミナル前にある湧水。とても冷たくておいしいです。
空のペットボトルに汲んで帰路の水分補給に使いました。

 

黒部ダムに戻ってきました。
黒部側からも立山が良く見えます。今日も最高の山日和ですね。

 

天空の絶景縦走が楽しめる立山。

立山黒部アルペンルートも見どころ満載なので、登山以外の楽しみも多いのが良いですね。

次は盛夏の立山を見てみたいです。